新型コロナがいまだに猛威を振るっている。日本は、というと 第2波?とも言われているけれど、まだまだ死亡率は低い。70歳以上の重症化率は死亡率は高い、とは言われているが、どういう病理で死んでいるのかは不明。コロナに引き起こされたサイトカインストームという自己免疫のような、止めようのない現象で、死亡しているのか?政府の発表でははっきりしない。志村〇〇さんも、岡江〇〇さんもサイトカインストームでなくなったようだあるが、その後の死亡者の死亡した病理は全く発表されていない。ただ、なん百人かかりました、何人が死にました。というあいまいな発表があるのみである。
生物学者の 福岡伸一氏は面白い説を展開している。ウィルスは農耕が始まるまでは、人間界に存在しなかった。農耕が始まり、人が人と接触を広め、深め、初めてウィルスは発生した。ウィルスとは遺伝子の中のDNA あるいはRNAのきれっぱしである。いまだに生物か無生物かと議論されるところでもある。しかし、元となったDNA RNAは 生物由来であり、人間を含めた動物由来である。人間のDNAの切れ端が あるいは人間以外の動物のDNAのきれっぱしが他の人間や動物に侵入する、それがウィルス感染である。病気にならずとも 人間、あるいは動物のDNA,RNAのきれっぱしは、人間の遺伝子の中に交差し、定着し、なんと人間のDNAの40%は どこからきたのかはっきりしないウィルス由来であるという。
これを横の遺伝情報交換という。親から子への縦の遺伝子情報交換のみならず、ウィルスを介した横の遺伝子情報交換がなされているのだ。何らかの必然、あるいはそのことによって植え込まれた遺伝子にとって、何か良いことが起きているのかもしれない。そういう意味ではウィルス単体として生物、無生物かを問うこともおかしい。では、ウィルスは何を目指しているのか?脳みそはないのでウィルス自体の自覚はないものの、ウィルスの拡大、拡散を目指しているのである。ウィルスの拡散を自身の内部にゆるした人間は、多様性を獲得して、さらに繁栄するのであろうか?生き残るのであろうか?そのために、ウィルスが自己の遺伝子の中への侵入し、拡散することを許しているのか?
今回のCOVID19も、もちろん人間を宿主として拡散、拡大を目指している。このウィルスは強毒性といわれるものの、強毒で早くから宿主を殺してしまうと、自分自身も自滅する。自滅しては元も子もないので、時間をかけて拡散することができれば、弱毒化して自分と、宿主の人間の両方が生き残れるように進化をしていく。ウィルスの進化は極めて速く、弱毒化していけるため、自粛や、3密を避けて感染爆発を避けることができれば、人類とともに生きるただの風邪となっていくのである。感染爆発を起こしてしまえば、ウィルスが弱毒化するための時間が足らず、人類とともにウィルスも滅びていくことになるのである。
ウィルスは弱毒化し、人間という宿主とともに生きていくために進化していくのである。弱毒化への進化をするためには 時間が必要である。悠久の時間ではなく しばらくの間 感染爆発を避ける時間を私たちは、コロナとともに過ごさねばならないのだ。コロナがサバイバルすることはそのまま人類がサバイバルすることである。自粛をしよう、3密を避けよう。もうしばらくの辛抱です。ウィルスの進化は早い、コロナが弱毒化して、人類との共存できるまでの時間を耐えていこう。コロナが生残ること、それはそのまま人類の生きのこること。コロナは弱毒化という進化を目指し、人類とのサバイバルを目指しているのだから。
(文責 赤澤 R2年8月12日)
外出自粛がとかれて、またコロナ感染者は増加してきている。ただし日本国内で確認された感染者の80%が無症状か軽症で済み、約20%が重症化、約5%が死亡といわれている。が、実際の感染者は、確認感染者の10倍以上いると考えられているので、仮に10倍とすれば、感染者の98%は無症状または、軽い症状で終わっている。重症になるのは2%の患者だけであり、致死率は0.5%程度となる。
人口100万人当たりの死者数は、6月22日時点で、英国647人、イタリア572人、米国365人、日本7.6人、韓国5.5人である。ただし 重症化、死亡するリスクは高齢者が多く。日本でも80歳以上では約15%が死亡している。
全体としてみると、日本人がコロナビールスに強い、という印象ではある。なぜなのか?はっきりと根拠のある理由が言われているわけではないけれど、少し根拠のありそうな文献からの引用を載せてみる。(後ろにまとめます。)①~⑤
どこまでの根拠かわかりません。あまりこの文献を真に受けて、日本人は大丈夫とはお思いにならないでください。
頼みのアビガンだってどうなっているのかわからなくなっています。ワクチン開発は年内中、と政府は言うけれど、言っていたことの、こと如くが、実行に移されることのなかった今までの経験からは、これも当てにならない。結局 3密を避けて、手洗いをして、自己管理を続けていくしかないのでしょうか?
参照文献 NIRA総合研究開発機構事業部 NINAオピニオンペーパーから
新型コロナとインフルエンザの違い
(1)毒性レベル(インフルエンザ:強い コロナ:弱い)
(2)死亡原因(インフルエンザ;インフルエンザ自身、コロナ:サイトカインストーム)
(3)治療手段(インフルエンザ:獲得免疫(ワクチンなどで)、コロナ:自然免疫の関与が大きい)
(4)体内での滞在期間(インフルエンザ:1週間、コロナ:1か月から数か月)
インフルエンザは、毒性が強いために、ウィルスに暴露してから症状が出るまでの時間が長く、体を守る抗体がすぐに表れます。ウィルスに特異的な免疫機構である獲得免疫機能が働き、すぐに抗体が現れる、この抗体の働きで症状は1週間程度で収まります。これに対してコロナでは暴露してから症状が出るまでの時間がながい。そのために人体に生まれつき備わっている免疫機構である、自然免疫によってウィルスに対抗しようとする。
コロナは毒性が弱いのですが、ウィルス自身で死に至るのではなく 全身に広がった時にサイトカインストームというウィルスとは別のメカニズムで一気に重症化するのです。
- ① 日本人がコロナに対して強い自然免疫を持っている可能性がある。日本人はBCGを受けており、自然免疫がBCGの摂種により鍛えられているのではないかという仮説があります。
- ② 生活習慣。手洗いマスクの習慣、室内では靴をぬぐなど、感染拡大に役立っている?
- ③ ICUの数は各国と比べて少ないが、コロナ死亡率の低い日本と韓国の人口当たりのベッド数は圧倒的に多い。世界的には人口1万人に対して40くらいの国が多いが、日本では130ぐらいある。
- ④ 肥満度が低い。BMIが22の時にもっとも病気になりにくい。肥満度BMI30以上の国では死亡率に明らかに大きい。人口当たりの肥満度BMI30以上が非常に少ない日本では死亡率4%。アメリカ肥満率BMI30以上が18%以上おり、死亡率37%と大きな差がある。
- ⑤ 高血圧では血管の細胞表面にACEが増え血圧が上がるが、体のほうはACE2を増やして血圧を下げようとする。ACE2は肺、消化器、血管内皮細胞、心筋表面にも出ており、そのACE2にコロナは感染する。
参考になったでしょうか?3密を避けて、しっかり運動して。血圧が上がらないような食事をして、、、、。要は体に気をつけて規則正しい生活を送っていくしかないのかもしれません。
(文責 赤澤)
一開業医として、コロナの生み出す問題に 日々向かってきました。
例えば 風邪なのか、コロナなのか、訪問する高齢者の 今までだったら何気なく治療してきた問題にも、神経をピリピリしながら見ています。私にできることは少なく、私が見ている患者さんに 正しい情報 をお伝えすること、そして絶対コロナにはかからないよう指導することだけです。
HIV、SIRS、MERS、ジカ熱、デング熱と、いろいろな新しい感染症をアメリカで見てきました。
でも、今回は 先進国での大爆発 といった、今までの想像をはるかに超えた事態が起きている。
人類は感染症との戦いをずーっと続けてきている と、皆は言うし、そうなのでしょうが、それでもパンデミックとパンデミックとの間隔が短すぎるし、激しすぎる。
自粛が終わっても、次の第2波、第3波が、インフルエンザの流行と同時に起きたときにどうなるのか?
ワクチン開発に加え、レムデシベル、アビガン、シクレソニド、次から次に治療薬の開発も進んでいます。
科学が、医学が 新しい感染症に打ち勝つことに、皆が希望をつないでいます。
もちろん私も、そこに希望をつないでいます。
ただ、忘れていけないのは、これだけの感染大爆発が、なぜ 今起こっているのか?という、大きな根本問題です。環境破壊、生態系の崩れ、温暖化、気候クライシス。生態系の崩れが、コウモリの中で静かにしていた 新コロナウイルス を、人にも感染できるように変異させた。地球の環境破壊のなせる業。誰がこんな地球にしてしまったのでしょうか?
私たち一人ひとりといえませんか?グローバリゼーションという素敵な明目を掲げて、皆が疑うことなく走ってきた。十年前まで、私もグローバリゼーションはいいこと、夢のあることと思っていました。よいと思って進歩した、はずだった。
でも結果は、先進国と開発途上国の格差は広がり、そして金持ちと貧困層の格差は今までよりももっと広がった。お金のためになら何をしてもいい、金持ちが偉いという幻想を、皆が植えつけられた。嘘ばっかり です。
地球の破壊をどうしたら止められるのでしょうか?一人ひとりのキャパシティを最大限に生かして、新しい生き方、今までとは違った 利他主義 を、自分を含めた一人ひとりが探していかなければならなくなった。
ペスト後の世界は 封建主義が資本主義へと変化し、労働者の地位が上がり、そして文化はルネッサンスを花開かせた。人間万歳の世界観が生まれた。
今度のコロナ後はどうなるのでしょうか?私たちは、自分のことだけを考えるような今ある価値観を、変えていけるのでしょうか?コロナ後を生き延びることができるのでしょうか?
新コロナウィルスの感染、困りましたね。でも、どうやらアビガンが、治療効果があるようです。軽症者には90%に、重症者にも70%効果ありと、本日4月18日のNHKのTVで言っておりました。わー、うれしい。初期に使えば90%効果があるなんて、インフルエンザの時の、タミフル(最もよく使われるインフルエンザの薬です)なみではないですか。そのうえアビガンは、なんと日本製。富士フィルムの子会社、富士化学という会社の薬です。もともとが抗ウィルス薬として他剤に抵抗性のインフルエンザや、出血熱ウィルスに使われていました。RNAポリメラーゼ阻害薬として新コロナをやっつけるようです。軽症者の重症化や、肺炎の発症を抑えるということです。アビガンに、これほど効果があれば、新コロナもやっつけられるのではないか、と大いに期待してしまいます。アビガン、頑張れ!そして日本製の薬だなんて、日本の技術力はまだまだすごーい。アビガンが世界中で使われて、新コロナを抑制できる日を心待ちするばかりです。
さて、当院、クリニック花は、本当に小さな診療所で、新コロナを治療する構造上の要件を満たしていません。そのため、PCR検査も、実施できませんし、皆様のお役に立てず、心苦しいばかりです。とはいえ、外来患者さま、在宅患者さまへ、私たちが媒介となってコロナを拡散することのないよう、十二分な注意を払って診療しております。また、正確な情報を、患者様一人一人の皆様に提供し、本当に何を気をつければよいのか、私たちの立場からわかることを、お知らせしています。
現在、医療崩壊が心配されています。当院の患者様も病院へご紹介すると、断られてしまうこともあります。とはいえ、このような事態であっても、お一人お一人の病気は待ってはくれません。外出できないとき、困ったとき、在宅診療は便利で安全な方法かと思います。さて、日本人の団結と技術力を信じて、皆さん一緒に頑張りましょう。